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アフガニスタンの国となり 

1.立地、形

 アフガニスタンは何処にあるかというと、大阪あたりから緯線を辿って西方進みインドそしてパキスタンを越えたところに位置し、上の地図でわかるように西にイラン、南東にパキスタンそして北には西からトルクメニスタン、ウズベキスタン、タジキスタンと中央アジアの国々がならび、北東にひょろっとのびたワハーン回廊と呼ばれる山岳地帯の端っこで少しだけ中国と国境を接している内陸の国です。
19世紀末に当時のイギリス帝国と帝政ロシアの2大国の都合で、結果としてこの様に国境線が引かれる事となりました。ワハーン回廊はロシア領中央アジアとイギリスの統治領だったインドとが国境で接しないように無理矢理引き延ばされたために尻尾のように飛び出していて、パキスタンとの国境線はその地域に居住するパシュトゥーン人をアフガニスタン側とパキスタン側に分断するようにひかれたものでデゥランドラインとよばれて、未だに様々な問題を引き起こす原因となっています。

 国土は647,500平方キロで日本の1.7倍あります。国土の90%近くが山岳・高原地帯で北部、南西部に平地はあるものの南西部には砂漠が広がり北部は一番低いところで250mもあります。冬は寒く夏は暑い乾燥・半乾燥気候の国です。

2.山と川 

 アフガニスタンの北東部にちょろっと延びたワハーン回廊から国を二分するように、支脈をひろげながらヒンドゥークシュ山脈が走っています。ヒンドゥークシュはヒマラヤ、カラコルム山脈につながる峻険な岩山が連なる褶曲山脈で、その周りに1000m以上の高原が広がり国土の大半が山で覆われています。また、高原の周りは、北部ではトルキスタン平野が国境をなすアムダリア川へと広がっていますが一番低いところでも250mもあり川沿いは雪解けの時期には氾濫源となります。
 一方西部・南西部は山脈の裾のからゆっくり高度を下げながらイラン高原に続く礫砂漠が点在する平原で、南部を流れるヘルマンド川の南には細かい砂のレギスタン砂漠が広がっています。
 東部のパクティア、ナンガハル、チナール州を中心に森といえる地域もあるにはありますが基本的にアフガニスタンは乾燥した山と砂漠の国といえるでしょう。


 このように国土のほとんどが乾燥・半乾燥の気候であるため年間の降雨量も一部を除いて300mm以下しかなく、大部分の地域で水の供給源をヒンドゥークシュ山脈の雪解け水に求めるしかありません。そのため国民の80%以上が農業に依存しているにもかかわらず、河川沿いの灌漑地とオアシスといった国土の約12%程度しか耕地として使えません。
 現在は長い内戦で灌漑施設の破壊された地域では未だに施設が機能してないため、耕地として使用できないままの土地も増加しつつあります。また、南部乾燥地域での灌漑施設としてカーレーズという地下水路が利用されていますがこれも多くの水路が破壊されたままになっています。

 そこで、上の図には重要な水系となる4つの川、ワハーン回廊に端を発しアフガンと中央アジアの国々との国境を流れアラル海へと続くアムダリヤ川。そしてヘラート地方を灌漑しているハリルード川。南部を灌漑するヘルマンド川、そしてパキスタンのアトックでインダス川と合流して唯一海に流れ込むカーブル川、これらの他にもたくさんの河川やそれらにともなう支流がたくさんあります。


 ほとんどの河川は春から初夏にかけて雪解け水で満たされますが、季節の移ろいとともに水量は減り、秋から冬にかけて干上がってしまう事も珍しくありません。
 この国での水の問題は、河川の下流において地中に消えてしまう水を十分に活用できない事や、計画的な灌漑が行われていないため、途中での無計画な灌漑のため下流において十分な水の確保が難しくなっている事などが考えられます。未だに地主ならぬ水主なんていうのもいて取水に関して細かな決まりが設けられていても、その地域のみでの事であるために、水がもとでの争いが起こり、時には部族同士の大きな争いになる事もあるくらいです。
 また2003年までの約5年間に及ぶ厳しい旱魃による水不足や草地の減少により定住民と遊牧民による草地の奪い合いなどが起きたり、国内および隣国への難民が増加するという状況になりましたが現在は多少落ち着いているようです。

 このように水の問題は早急に改善へ向けての働きが必要な状況ですが、いまだ難しい状況のままです。

3.産業

 アフガニスタンでは人口の八割以上が農業に従事しています。国土の約12%前後が耕作可能地で小麦、米、トウモロコシ、大麦などが耕作されていますが小麦が生産の中心です。野菜の栽培は農地の10%にも満たず、主にスイカ、タマネギ、じゃがいも、トマトが栽培され、果物は野菜の栽培面積よりも多い農地の10%程度があてられぶどう、あんず、ザクロ、リンゴなどが生産されています。
 畜産は定住農民と遊牧民による放牧とに分けられ、主に牛、羊、山羊、ラクダそして鶏が飼育されています。かつてはウールや皮革、食肉として輸出額のかなりを占めていたのですが長い内戦のため家畜数は減少し、数度の旱魃によりさらに減少しましたが、現在少しづつ増加の傾向にあります。
 その他の産業として絨毯などの繊維工業や軽工業などもまだまだ発展途上です。地下資源である鉄鉱石、銅鉱石、ガス、石炭、石油など、エメラルドやラピスなどの貴石などの鉱床もありますがまだまだ手つかずの状態です。